砂糖の入っていない炭酸水は歯に影響があるの?
こんにちは!
突然ですが、皆さん炭酸飲料水は好きですか?
よくコンビニやスーパーで売っているのを目にしたり、最近ではご自宅でも簡単に炭酸水が作れるような時代になってきました。
それだけ需要がある炭酸水ですが、今回は砂糖の入っていない炭酸水は歯に影響があるのか?という疑問についてお話していきたいと思います。
砂糖が入っていなくても、炭酸水の中には酸が含まれています。その酸で、むし歯や酸蝕症と言った歯に影響を与える可能性があるのかどうかというところですが、実際のところは唾液の作用もあり、炭酸水には歯科的なリスクはないと考えられます。
その理由としては、
①炭酸水の化学的性質
②炭酸水が口の中で歯面と接触する時間
③唾液の働き
まず炭酸水は、圧力をかけて水に炭酸ガスを封じ込めたものです。容器の蓋をあけて圧が解放されると、ただちに炭酸ガスが泡となって放出しはじめ、やがて弱酸の水になります。
最初の状態では酸性を示すものの、酸から弱酸になる性質が極めて強いので、エナメル質を溶かすほどの酸性は維持できません。
また、例えばビールなどの炭酸飲料でも、歯面への接触時間が2分程度では、酸によって歯面の硬さは低下しなかったことを実験で証明されているようです。この点で、炭酸水を2分間口に含んだままにする状況は実際には考えにくいとされ、リスクは低くなります。
さらに重要なのが唾液の働きです。
炭酸水は、最初は酸性であっても実際の口の中で唾液に接すると、すぐ中和され、希釈され、除去されます。
唾液の分泌が正常であれば、たとえダラダラ・チビチビ炭酸水を飲んでも、そのたびに唾液の酸中和作用や浄化作用が速やかに働くので歯への影響を問題する必要はないと考えます。
ただ、唾液が極端に少なく口腔乾燥症を呈している方はご注意ください!
日暮里 歯医者
じんデンタルクリニック
歯科衛生士 上原麻希
2023年2月22日 (水)
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